がん細胞の浸潤性や走化性を観ることはがん研究を行なう上で重要ですが、生理学的微小環境の再現無しでは正確な理解を得ることはできません。マイクロ流体技術により細胞の移動と浸潤を簡単に経時的、空間的に視覚化し、定量的な検証も可能になります。
アプリケーション例
①がん細胞の浸潤と転移
蛍光標識されたがん細胞が化学誘引物質の濃度勾配に沿って細胞外マトリックスを移動する様子
②がん細胞の溢出(遊出)
蛍光標識された乳癌細胞(MDA -MB -231)がEnd3内皮細胞と相互作用し、内皮単層を介しIC-Chipのマトリックス流路部へ溢出(遊出)した様子
細胞浸潤・走化性チップ IC-Chip
チップ上に作製された3つのチャンバー構成を使い分かることにより2種類の培地溶液を用いた単培養も1種類の培地溶液を用いた共培養も可能にします。
IC-Chipシリーズカタログ
細胞浸潤・走化性チップ IC-Chip
参考文献
- Ozdil B et al. “Fabrication of 3D Controlled in vitro Microenvironments.” MethodsX. 2014 Jul 8;1:60-6. doi:10.1016/j.mex.2014.06.003.
- van Duinen V et al. “Microfluidic 3D cell culture: from tools to tissue models.” Curr Opin Biotechnol. 2015 Dec;35:118-26. doi:10.1016/j.copbio.2015.05.002.